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第13節 湘南ベルマーレ戦マッチレポート「王者の意地を見せた逆転劇」

2019.09.18

コラム

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名古屋オーシャンズ

9月14日(土)、AFCクラブ選手権の影響で未消化だったFリーグ2019/2020ディビジョン1の第13節 湘南ベルマーレ戦が武田テバオーシャンアリーナで行われ、名古屋オーシャンズは4-3で勝利した。

勝利を呼び込んだ残り14分23秒からのパワープレー


湘南との死闘はオーシャンズのしたたかさと粘り強さ、その2つを感じるゲームになった。
試合は前半2分9秒に負傷中の星龍太、累積警告で出場停止だった吉川智貴に代わってキャプテンマークを巻いた安藤良平のゴールで先制した。



早々のゴールにフエンテス監督も「ある程度ゆとりあるゲームができる」と感じていた。しかし前半6分、相手選手にファーで詰められたボールは一度はポストに救われるが跳ね返りが相手の体に当たってゴールラインを割ってしまう。

スコアをふりだしに戻されると7分には湘南に2点目を許してしまいビハインドに。それでも8分にはコーナーキックのボールをニアで受けた星翔太がファーサイドボールを送ると、これを見事合わせた安藤がこの日2得点目を叩き込んでスコアをすぐさま同点にする。

その後、後半戦に突入してもシュートを果敢に放ちながらもゴールを割れず23分には湘南に3点目をも許してしまい、またも追う展開になってしまう。

「流れを変えるため」(フエンテス監督)オーシャンズはゴレイロを西谷良介に代えて残り14分23秒と早い時間帯からパワープレーを開始した。



数的優位な状況でボールを支配し続けるオーシャンズだが、ゴールがなかなか決まらずピッチ上で崩しの修正をし続ける。当然相手もそれに対応するように守備の対応を修正する。そんな駆け引きの時間が長く続き、湘南は長時間パワープレーをされることで体力をじわじわと削られていく。

「ここ最近の試合で勝ちが少なくて、練習ではなく実際に試合においてのパワープレーが少し遠ざかっていました。戦術的要素でも僕らが至らなかった部分があるのかなと思います」(湘南・鍛代元気)

湘南は今シーズン6勝と、勝ち試合が少なくパワープレーをされる試合が少なかった。だからこそ修正に修正を重ねてくるオーシャンズのパワープレーについていけなかった。

その一瞬の隙を逃さず残り3分24秒に、ゴール正面でボールを受けたラファが同点弾を決めてスコアは3-3。追いついてもなお、オーシャンズはパワープレーを止めなかった。

残り時間は2分。底辺にいた西谷のパスを星翔太が左後ろへフリック。最後はフリーの橋本優也が冷静にゴールへ流し込んで遂に逆転に成功する。



オーシャンズがリードすると今度は湘南がパワープレーを開始。それでも粘り強いディフェンスでゴールを割らせずに、湘南との激闘を4-3で勝利した。

安藤は「(やるべきことをやれず)自分たちで試合を苦しめてしまった」と振り返るが、悪い流れの中からも修正を重ねて勝利を手繰り寄せる。オーシャンズの強さの一つを見ることのできた試合だった。
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