PHOTO BY
名古屋オーシャンズ
10月5日(土)、かみす防災アリーナで行われたFリーグ2019/2020ディビジョン1の第20節、名古屋オーシャンズはシュライカー大阪に3-3で引き分けた。
不覚を取られた。上位陣との対決が続くなかで、前々節はバサジィ大分に、前節はペスカドーラ町田にそれぞれ勝利して、AFCクラブ選手権後から続く連勝記録が「8」となる、すぐそこまで手が届いていたのだが。
6分にカウンターから先制されたものの、8分にすぐさま追いつく。中央の安藤良平が右前のペピータにパスを送ると、ボールをキープしながら、タイミングを見て第2PKマーク付近へパス。ドンピシャで入ってきたヴァルチーニョの強シュートはゴレイロに弾かれたが、左から詰めた西谷良介がフィニッシュを蹴り込んだ。
「あいつら(外国人トリオ)のシュートは本当にパンチ力があるし、GKが簡単にキャッチできるとは思えない。実際、この試合でも止めるのに必死だったし、反応するだけでいっぱいいっぱいのように見えていたから、チャンスだなと。来ないときもあるけど、たまたまこぼれてきた」(西谷)
中央の安藤にパスを出したのは、左サイドにいた西谷。つまり、4人が共通のイメージを描きながら相手ゴールを陥れた、現代フットサルのお手本のようなシーン。ただ、この試合でさらに秀逸だったのは、絶対的な武器の一つである「セットプレー」だった。
9分、相手のバックパスによりエリア上で間接FKを獲得すると、オーシャンズはボール付近に西谷とヴァルチーニョ、右手前にペピータ、右奥に水谷颯真を配置するスペシャルセットを投入。西谷が足裏で右に押し出すと、ペピータが左足を振り抜き、ゴレイロの右横を抜けてゴールに突き刺さった。
続く15分、今度は右15メートル付近でFKを獲得。ボールの後ろには、左にヴァルチーニョ、右にペピータ、右奥に西谷、左奥に安藤が立った。ヴァルチーニョとペピータが交差するように走り始めると、ヴァルチーニョがボールを踏んで(ピサーダで)左に流して、ペピータが左足でシュート。ボールは相手DFに当たりながら、中に入り込んだ西谷をかすめてゴールへ転がった。「相手を苦しませて、こちらとしてはほぼ完璧だった」とフエンテス監督が振り返ったほど、充実した展開を見せながら、オーシャンズは前半を3-1で折り返した。
「(ペピータのシュート性のボールは)触った。ゴール前はごちゃごちゃしていたけど、シュートコースが見えて、そこを抜けてきそうだなと。そこに絡んでいけたらいいなと思っていた」(西谷)
はたから見ればシンプルなゴールだが、相手のわずかなズレや味方との呼吸、様々な要因を総合的に判断して、キッカーと受け手、周囲の選手が動きながら決めてしまう。ある意味では、相手は対策の立てようがない武器が、この試合でも脅威を与えていた。
しかし、試合はオーシャンズの思うように進まなかった。
28分、鬼塚祥慶のカウンターがアルトゥールに食い止められると、そこから逆カウンターを浴びて失点。直後の29分には、自陣右のキックインから、ペピータが前線に蹴り込んだボールが相手に引っ掛かり、そのまま素早くつなげられて失点。わずかなチャンスを確実に決められ、同点に追いつかれてしまった。
「2点目は自分たちのダメージになる時間帯、3点目も自分たちのミスからの失点。少しペースダウンして、相手に付け入る隙を与えてしまった」(西谷)
普段であれば、オーシャンズの勝ちパターンに持ち込めていたはずが、わずかな隙を逃さなかった相手の強さにやられ、タイスコアに持ち込まれた。その後は盛り返してチャンスを作り、残り30秒からは、ペピータをパワープレーのゴレイロにして最後の攻撃に転じたものの、勝ち越せず。橋本優也が、Fリーグ通算100試合出場を達成した試合は、強さを見せると同時に、残念ながらゲームコントロールの課題を露呈した。
シンプルでも抜群の決定力を誇るセットプレー
不覚を取られた。上位陣との対決が続くなかで、前々節はバサジィ大分に、前節はペスカドーラ町田にそれぞれ勝利して、AFCクラブ選手権後から続く連勝記録が「8」となる、すぐそこまで手が届いていたのだが。
6分にカウンターから先制されたものの、8分にすぐさま追いつく。中央の安藤良平が右前のペピータにパスを送ると、ボールをキープしながら、タイミングを見て第2PKマーク付近へパス。ドンピシャで入ってきたヴァルチーニョの強シュートはゴレイロに弾かれたが、左から詰めた西谷良介がフィニッシュを蹴り込んだ。
「あいつら(外国人トリオ)のシュートは本当にパンチ力があるし、GKが簡単にキャッチできるとは思えない。実際、この試合でも止めるのに必死だったし、反応するだけでいっぱいいっぱいのように見えていたから、チャンスだなと。来ないときもあるけど、たまたまこぼれてきた」(西谷)
中央の安藤にパスを出したのは、左サイドにいた西谷。つまり、4人が共通のイメージを描きながら相手ゴールを陥れた、現代フットサルのお手本のようなシーン。ただ、この試合でさらに秀逸だったのは、絶対的な武器の一つである「セットプレー」だった。
9分、相手のバックパスによりエリア上で間接FKを獲得すると、オーシャンズはボール付近に西谷とヴァルチーニョ、右手前にペピータ、右奥に水谷颯真を配置するスペシャルセットを投入。西谷が足裏で右に押し出すと、ペピータが左足を振り抜き、ゴレイロの右横を抜けてゴールに突き刺さった。
続く15分、今度は右15メートル付近でFKを獲得。ボールの後ろには、左にヴァルチーニョ、右にペピータ、右奥に西谷、左奥に安藤が立った。ヴァルチーニョとペピータが交差するように走り始めると、ヴァルチーニョがボールを踏んで(ピサーダで)左に流して、ペピータが左足でシュート。ボールは相手DFに当たりながら、中に入り込んだ西谷をかすめてゴールへ転がった。「相手を苦しませて、こちらとしてはほぼ完璧だった」とフエンテス監督が振り返ったほど、充実した展開を見せながら、オーシャンズは前半を3-1で折り返した。
「(ペピータのシュート性のボールは)触った。ゴール前はごちゃごちゃしていたけど、シュートコースが見えて、そこを抜けてきそうだなと。そこに絡んでいけたらいいなと思っていた」(西谷)
はたから見ればシンプルなゴールだが、相手のわずかなズレや味方との呼吸、様々な要因を総合的に判断して、キッカーと受け手、周囲の選手が動きながら決めてしまう。ある意味では、相手は対策の立てようがない武器が、この試合でも脅威を与えていた。
しかし、試合はオーシャンズの思うように進まなかった。
28分、鬼塚祥慶のカウンターがアルトゥールに食い止められると、そこから逆カウンターを浴びて失点。直後の29分には、自陣右のキックインから、ペピータが前線に蹴り込んだボールが相手に引っ掛かり、そのまま素早くつなげられて失点。わずかなチャンスを確実に決められ、同点に追いつかれてしまった。
「2点目は自分たちのダメージになる時間帯、3点目も自分たちのミスからの失点。少しペースダウンして、相手に付け入る隙を与えてしまった」(西谷)
普段であれば、オーシャンズの勝ちパターンに持ち込めていたはずが、わずかな隙を逃さなかった相手の強さにやられ、タイスコアに持ち込まれた。その後は盛り返してチャンスを作り、残り30秒からは、ペピータをパワープレーのゴレイロにして最後の攻撃に転じたものの、勝ち越せず。橋本優也が、Fリーグ通算100試合出場を達成した試合は、強さを見せると同時に、残念ながらゲームコントロールの課題を露呈した。