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第10節 シュライカー大阪戦マッチレポート「クラシコで大逆転劇」

2019.07.25

コラム

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名古屋オーシャンズ

6点差の最終スコアからは想像できないような苦しい前半だった。

7月21日(日)、Fリーグ2019/2020ディビジョン1 第10節、名古屋オーシャンズはホーム・武田テバオーシャンアリーナでシュライカー大阪と対戦して8-2で勝利。首位をキープする大勝のように見えて、実際の試合内容は決して楽観視できるようなものではなかった。

ハーフタイムで悪い流れを断ち切った


「大阪との試合は“日本のクラシコ”だと思っています。非常に集中しなければいけないゲームになるはずです」

ペピータが試合前にそう警戒していたとおり、緊迫感のあるゲームとなった。

試合は開始4分、左サイドの西谷良介の斜めのパスを、星翔太がダイレクトで流し込んで先制。しかし8分に遠めからのFKを大阪のアルトゥールに決められて同点に。さらに13分、6つ目のファウルで相手に第2PKを与えてしまうと、これを決められて1-2。相手の8本に対して、前半だけでシュートを23本も放つなどオーシャンズが主導権を握ったが、相手ゴレイロの檜山昇吾に何度も阻まれ、ビハインドで前半を終えた。



「前半は大阪の方が自分たちよりも集中していました。ですがハーフタイムに切り替えられました」

フエンテス監督がそう振り返ったように、後半はオーシャンズらしさを取り戻していった。

25分、左サイドの高い位置でキックインのチャンスを得ると、西谷のロブパスを受けた逆サイドのヴァルチーニョが正確なミドルシュートでネットを揺らしスコアをふりだしに戻す。そして26分、ヴァルチーニョがドリブルで相手を引きつけ、最後はフリーでパスを受けたペピータが左足で合わせて逆転に成功した。

「3-2とした時点で相手のフィジカルが少し落ちてきてました。その時点でいつもの『絶対に勝たなければいけない』というプレッシャーから少し解放され、自分たちの試合ができました」(フエンテス監督)

ここからオーシャンズのゴールラッシュが始まる。30分にCKからヴァルチーニョ、32分にペピータがこの日2点目、36分に、この日が移籍前のホームラストマッチとなった平田ネトアントニオマサノリが吉川智貴のパスをファーサイドで合わせて6-2。4点差として、試合を決定的なものとした。

その直後に、関口優志と吉川がパワープレー返しを決めて試合は8-2で終了した。



最後は6点差をつけての勝利を収めたものの、逆転するまでは苦しい戦いが続いていた。特に前半の悪いながらをハーフタイムで断ち切って、後半に再スタートを切れたことが大きな意味を持っていた。

「後半は決めるところで決めてくれた」(関口)

前半23本で1得点に対して、後半は19本で7得点。チャンスを確実にモノにできるオーシャンズの強さを体現できたことが、今節の勝因だった。
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