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第22節 Fリーグ選抜戦マッチレポート「8-1の“接戦”」

2019.11.08

コラム

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名古屋オーシャンズ 

11月1日(金)、武田テバオーシャンアリーナで行われたFリーグ2019/2020 ディビジョン1 第22節、名古屋オーシャンズはFリーグ選抜に8-1で勝利を収めた。

平均年齢21歳の運動量に苦しむ


「結果は8-1で、スコアを見ただけでは今日の内容は想像し難いものだと思います」

フエンテス監督がそう振り返ったように、7点差で勝利したゲームとは思えない接戦した展開となった。

前半4分と9分にヴァルチーニョ、ペピータのゴールで2点をリード。ここまではプランどおりだった。しかし16分にカウンターから失点すると、平均年齢21歳の若手軍団の勢いに押され始めていく。

「こちらがうまく攻撃をフィニッシュできなくて、カウンターを受ける場面が多かったですね。(Fリーグ選抜は、自分たちの)クリアランスでゴレイロがボールを持ったときやカウンターに移行する際のスピードなど、走り切る能力が抜群だった」(吉川智貴)

吉川智貴は、走力と、それをもたらす彼らの運動量に苦戦したと話した。実際、カウンターを受ける頻度は顕著だった。後半途中、30分までスコアは2-1のままだったが、その間に放ったシュートはことごとくポストやバーに嫌われたことがアダとなり、相手にカウンターの機会を与えてしまっていたのだ。

27分には、そのカウンターから1対3という圧倒的な数的不利の状況を招いたが、これは守護神・篠田龍馬が冷静にストップ。とは言え、いつ失点してもおかしくないほど、試合は緊迫したものだった。



そんな不穏な空気を打ち破ったのは、ラファだ。

32分、高い位置でボールを奪うと、そのままシュートに持ち込んで、ようやくスコアを動かすことに成功。33分には安藤良平とのワンツーから抜け出して連続得点。オーシャンズは息を吹き返した。

残り時間4分を切ったところで、Fリーグ選抜がパワープレーを仕掛けてきたが、流れはすでにこちらにあった。37分に星翔太と吉川、39分と残り34秒にヴァルチーニョの精密機械のような正確無比なパワープレー返しが決まって、勝負あり。苦しんだ30分がウソのようなゴールラッシュで試合を締めくくった。



「前半、私たちの方が内容は良かったと思いますが、そのなかで(追加点を)決められませんでした。一方で後半は、攻撃をうまく組み立てられないなかでも得点が生まれました」(フエンテス監督)

指揮官の言葉に象徴されるのは必ずしも「内容=結果」ではないということ。それでもオーシャンズは、結果を出せる。22試合130得点、1試合平均5.9得点は、33試合186得点のリーグ記録を上回るほどのハイペース。“接戦”でもゴールを量産して、今節も首位を堅持する勝ち点3を手に入れた。
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