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名古屋オーシャンズ
アルトゥールは、Fリーグ史上、最も優れた外国人選手かもしれない。
もちろん、これまでも多くの素晴らしい選手がプレーしてきた。たとえば、リカルジーニョが2シーズンのプレーで見る者すべてに与えたインパクトは色あせることはないし、今は日本国籍を取得したクレパウジ・ヴィニシウスも、得点力という部分で圧倒的な結果を残してきた。
しかし、フィクソというポジションで、アルトゥールほどの実績を残す選手はいない。
当然、まずは守備に秀でている。鋭い読みと出足の早さによるインターセプトや1対1、カバーリング、どれをとっても一級品だ。なおかつ、ボールを奪ってそのままカウンターにつなげるスキルに注目すると、現在のFリーグで彼の正確無比な技術の右に出る者はいないだろう。
そして、攻撃だ。
守備の要でありながら、アルトゥールは攻撃の要でもある。前述のカウンターからのゴールはもちろんのこと、FKなどのセットプレーからの直接ゴールや、ミドルシュート、技ありループなど、強烈かつ繊細なキックで、ゴールを量産してきた。
2015-2016:29試合・22点(リーグ3位)
2016-2017:31試合・33点(リーグ3位)
2017-2018:20試合・11点
2018-2019:31試合・27点(リーグ2位)
2019-2020:25試合・23点(リーグ5位)
5シーズン、136試合で116点。ケガで離脱することが多かった2017シーズン以外は、トップレベルのストライカーと肩を並べている。もはや守備の選手が残す数字ではないだろう。
そして注目したいのが、決定力の高さ、もしくは効率の良さだ。
たとえば、リーグ歴代2位のゴール数を誇るヴィニシウスは、昨シーズン176本のシュートを打って24点。一方のアルトゥールは、125本で23点。FKのゴールもそうだが、シュートを高い確率でゴールに結びつけているのだ。それは、シュート技術の高さに加え、戦況を的確に読み取り、タイミングを見極めてゴール方向に向かっているからできる芸当ではないだろうか。
つまりアルトゥールは「フットサルIQ」が高い選手なのだ。
そう仮定したとき、そのフットサルの頭脳の高さは、どこからきているのか。FIFAフットサルワールドカップでブラジル代表を世界一に導いた名将・ペセ監督を父に持つことも関係しているのだろうか。彼は幼少期から何を学び、何を考え、どのようにピッチで表現してきたのか。
アルトゥールが全力疾走でゴールに迫る場面を見ることはほとんどない。でも彼はいつも、涼しい顔でたやすくゴールを奪っていく。それはなぜか。なぜ、簡単にゴールを決められるのか──。
すべてのフットサルファンが気になっていたアルトゥールの脳内に、初めて迫った。
──6月から武田テバオーシャンアリーナで全体練習が始まっていますが、オーシャンズでのトレーニングはいかがですか?
ケガ予防のための身体づくりから始まって今は徐々に強度も上がっているのですが、とてもいい方向に進んでいると感じています。5年間シュライカー大阪で戦ってきましたが、環境も練習強度も全然違いますね。やはり日本で唯一の完全プロチームですから目指すところも違うのだと思います。
──守備力も得点能力も高いですが、改めてご自身の持ち味は何だと捉えていますか?
技術以外に、試合を落ち着かせるためのゲームコントロールが自分の得意な部分だと思っています。置かれている状況の中、自分たちが優位に立って、先手を打てるようなゲームの流れを作ること。私は幼い頃からフットサルをプレーしてきたので、今まで培ってきた経験を伝えていくことが自分の役割だと思っていますし、アドバンテージだと感じています。
──後ろのポジションながらFリーグで通算116ゴールも決められているのはなぜでしょう?
もちろん、これまでも多くの素晴らしい選手がプレーしてきた。たとえば、リカルジーニョが2シーズンのプレーで見る者すべてに与えたインパクトは色あせることはないし、今は日本国籍を取得したクレパウジ・ヴィニシウスも、得点力という部分で圧倒的な結果を残してきた。
しかし、フィクソというポジションで、アルトゥールほどの実績を残す選手はいない。
当然、まずは守備に秀でている。鋭い読みと出足の早さによるインターセプトや1対1、カバーリング、どれをとっても一級品だ。なおかつ、ボールを奪ってそのままカウンターにつなげるスキルに注目すると、現在のFリーグで彼の正確無比な技術の右に出る者はいないだろう。
そして、攻撃だ。
守備の要でありながら、アルトゥールは攻撃の要でもある。前述のカウンターからのゴールはもちろんのこと、FKなどのセットプレーからの直接ゴールや、ミドルシュート、技ありループなど、強烈かつ繊細なキックで、ゴールを量産してきた。
2015-2016:29試合・22点(リーグ3位)
2016-2017:31試合・33点(リーグ3位)
2017-2018:20試合・11点
2018-2019:31試合・27点(リーグ2位)
2019-2020:25試合・23点(リーグ5位)
5シーズン、136試合で116点。ケガで離脱することが多かった2017シーズン以外は、トップレベルのストライカーと肩を並べている。もはや守備の選手が残す数字ではないだろう。
そして注目したいのが、決定力の高さ、もしくは効率の良さだ。
たとえば、リーグ歴代2位のゴール数を誇るヴィニシウスは、昨シーズン176本のシュートを打って24点。一方のアルトゥールは、125本で23点。FKのゴールもそうだが、シュートを高い確率でゴールに結びつけているのだ。それは、シュート技術の高さに加え、戦況を的確に読み取り、タイミングを見極めてゴール方向に向かっているからできる芸当ではないだろうか。
つまりアルトゥールは「フットサルIQ」が高い選手なのだ。
そう仮定したとき、そのフットサルの頭脳の高さは、どこからきているのか。FIFAフットサルワールドカップでブラジル代表を世界一に導いた名将・ペセ監督を父に持つことも関係しているのだろうか。彼は幼少期から何を学び、何を考え、どのようにピッチで表現してきたのか。
アルトゥールが全力疾走でゴールに迫る場面を見ることはほとんどない。でも彼はいつも、涼しい顔でたやすくゴールを奪っていく。それはなぜか。なぜ、簡単にゴールを決められるのか──。
すべてのフットサルファンが気になっていたアルトゥールの脳内に、初めて迫った。
相手よりワンテンポ早く考えることを意識している
──6月から武田テバオーシャンアリーナで全体練習が始まっていますが、オーシャンズでのトレーニングはいかがですか?
ケガ予防のための身体づくりから始まって今は徐々に強度も上がっているのですが、とてもいい方向に進んでいると感じています。5年間シュライカー大阪で戦ってきましたが、環境も練習強度も全然違いますね。やはり日本で唯一の完全プロチームですから目指すところも違うのだと思います。
──守備力も得点能力も高いですが、改めてご自身の持ち味は何だと捉えていますか?
技術以外に、試合を落ち着かせるためのゲームコントロールが自分の得意な部分だと思っています。置かれている状況の中、自分たちが優位に立って、先手を打てるようなゲームの流れを作ること。私は幼い頃からフットサルをプレーしてきたので、今まで培ってきた経験を伝えていくことが自分の役割だと思っていますし、アドバンテージだと感じています。
──後ろのポジションながらFリーグで通算116ゴールも決められているのはなぜでしょう?
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