田淵広史は、16歳のときに生まれ育った故郷・ブラジルを離れる決意を固めた。そこには、一つの想いがあった。「日本代表でプレーしたい」。彼はその夢を実現するために、自身を奮い立たせてきた。

2019年6月、田淵は、U-20日本代表として出場したAFC U-20フットサル選手権で、優勝に大きく貢献するパフォーマンスを披露した。最大の目標であるフル代表に選ばれて、世界を舞台で活躍するために、彼は着実に階段を上がっている。

一方で彼は、その目標に、自分一人の力で到達できるとは考えていない。祖国を離れて、ぶつかってきた困難は、家族や仲間の支えで乗り越えてきた。そして今もなお、周囲の人々のために頑張ることを自身の力に変えて、プレーを続けている。

田淵には、みんなが応援したくなる何かがある。それはきっと、彼のそうしたメンタリティと人間性によるところが大きいのだろう。この先のブレイク必至の、田淵の内側に迫る。

日本代表でプレーするために16歳で来日