INSIDE OCEANS

「日本はアジアの2番目。スペインにはボコボコにされた。それが実力」。ブルーノ・ジャパンはW杯優勝に届くのか。吉川智貴が徹底的に語る、日本フットサルの未来とは。

2020.08.13

インタビュー

  • twitter

  • facebook

PHOTO BY

名古屋オーシャンズ


日本にはもっともっとできる若い選手がたくさんいる


──今年は本当ならワールドカップイヤーでした。新型コロナウイルスの影響で大会が延期となり、アジア選手権も、2月から11月の開催へとスライドしました。今のモチベーションは?

特に何も変わりません。正直、アジア選手権はもっと早く戦いたかったという気持ちもありましたけど、今はそんなに焦りもない。11月にに向けてやっていきたいです。でもまだ時間がありますから、まずは(9月の)リーグ開幕に向けていい準備をしていきたいと思っています。

──延期によって生まれた1年をどう過ごしたいと考えていますか?

個人的にも代表チームとしてもさらに成長できる時間を与えられたと思っています。他の国も同じ条件ですけど、この1年でどれだけ差をつけられるかという意味では、非常に大事な1年になるはずです。

──最近は、SNSの更新にも力を入れていますよね。

コロナの影響で家にいることが多くなり、考えることも時間も増えました。その間、いろいろな人とも話をしました。これまでも、日本のフットサルがもっとよくなるために自分の思いや経験を伝えてきましたが、それだけでは足りないなと。オーシャンズの選手だけではなく、もっといろいろな選手に伝わるように発信できればいいなとという気持ちでSNSを更新するようになりました。ただ、最近は練習ばかりでなかなかネタがなくて、ちょっとサボってしまってますけどね(苦笑)。シーズンが始まれば書きやすくなると思います。

──更新で意識していることは?

いや、何も意識していないですよ。そのときにパッと思ったこととか、1日を過ごして感じたこととかをメモして、それをツイートをしたり。そこまでエネルギーを使う必要はないのかなとも思っています。

──根底にある想いは、世界との差を少しでも縮めるために……?

いや、そんなことはないです(笑)。でももちろん、もっと若くていい選手が出てこないといけないですよね。いないわけじゃなくて、もっともっとできる選手がたくさんいると思っているので。だからこそ、今の感じのままでは、急激な成長曲線を描くことはできないのかもしれないという危機感もある。もっともっと日本が強くなるために、自分ができることを少しでもしたいなという気持ちはあります。

──最近は小さい頃からフットサルを続けてきてFリーガーになる選手も少しずつ現れていますよね。

それはすごくいいことですよね。スペインやブラジルも小さい頃からプレーしている選手ばかりだからこそレベルが高い。先ほどからお話ししてきた「頭の差」は、プレー年数に比例するものでもあるので、(フットサル歴の長い若手が増えているのは)いい傾向ですね。だからこそもっと突き抜けた選手が出てきてもいいんじゃないかなと思っています。

──最後に、吉川選手自身のこの先の1年に対する意気込みを聞かせてください。

(W杯の開催が)1年延期になったからと言って、特にやることは変わりません。日々、一日一日の練習をどれだけ真剣に、100%やり切れるかが未来につながっていく。先のことを考えすぎずに、今この瞬間を全力で楽しんでやっていければと思っています。
SHARE:

twitter

facebook

TAGs: